【大手vsベンチャー】20代のスキルを磨けるのはどちら!?

新卒採用を勝ち抜き、手にした大手企業の正社員の座——これをつかめば安泰と言われていたのは、もう過去のお話です。トヨタ自動車の豊田章男社長が「終身雇用を守っていくのが難しい局面に入ってきた」と語ったとおり、崩壊へと向かってる日本の終身雇用。

最近では、大手企業を早期退職した中高年の再就職が困難であると伝えるニュースも増え、「大企業出身者は使えない」と揶揄する記事も散見されます。

「こんなことなら、ベンチャー企業を選べばよかった」と嘆いている大手企業の20代も少なくないと思いますが、大手とベンチャー、経験やスキルを積むのに実際どちらが得なのでしょうか。それぞれの企業で働く皆さんに伺ってみました。

大手企業で得られる経験やスキル

「歴史に残るような大規模プロジェクトに関われる」(28歳男性・不動産)
「ベンチャーも経験したが、大手の名刺を持ったことでより幅広い人脈を得られた」(32歳・自動車)
「大企業で使えるリソースは魅力的。予算がないとこれほど多くの施策は試せないはず」(34歳男性・人材)
「常にチームで動くので、上司や先輩から折衝能力やコミュニケーションを学べる。トップクリエイターと仕事ができるのも良い」(27歳女性・広告)

ベンチャー企業で得られる経験やスキル

「経営者との距離が近く、自分の意見が実際に反映されやすい。意思決定のスピードも早い」(25歳男性・サービス)
「自分も会社を作っている一員だという強い実感がある」(24歳女性・メディア)
「裁量を与えられているので、自分で仕事の幅を広げられる」(31歳女性・小売)「大手にいたときは一プレーヤーでしかなかったが、若いうちからマネージメントを任せてもらえて嬉しい」(26歳男性・メディア)

※moyale編集部調べ

比較してみると、大手にもベンチャーにもそれぞれのメリットは存在しますが、「なかなか仕事を任せてもらえない」「早く成長したい」「このままでいいのだろうか……」ともがく若手人材にとってみてはどうでしょう。

悩める20代にとって、お得なのはどちら!?

大手企業の場合、スキルを身につけることはもちろん可能ですが、部署や職種により分業化されている企業も多く、携われる仕事の範囲が狭くなるデメリットも。また、20代の若手人材が決裁権を持つことは非常に少なく、自分で考えて行動できる仕事はさらに限られるでしょう。

ベンチャー企業であれば、一人が何役もこなすことが求められますが、それにより多くの経験がハイペースで得られます。20代で管理職に就くことも少なくなく、若いうちからマネジメント力や意思決定力(判断力)を磨くチャンスもあります。

立ち上げまもない自社ビジネスの成長スピードと共にスキルアップできるという点で、ベンチャー企業が一歩リードしているのではないでしょうか。

大手とベンチャー、どちらがいいかを見極める最善策は

「それなら、今すぐベンチャー企業へ転職しよう」と思ったそこのあなた、ちょっと待って! 難関を勝ち抜いて手に入れたその大手企業の正社員ポジション、本当に手放すかどうかは慎重に判断するべきです。

それでも、一度はベンチャー企業での仕事を経験してみたい……というあなたにおすすめのなのが、最近増えてきている社会人インターンや副業の活用です。本業とは異なる業界や職種にチャレンジでき、いきなり転職することなく、大手とベンチャーのどちらが自分に適しているかを見極められます。副業解禁の動きが広まってきた今、ぜひトライしてみてはいかがでしょうか。