優秀な人材ほど副業をしたがる本当の理由 

最近、様々な業界で見かける優秀層の副業の多さには驚かされる。

彼らはただでさえ責務の重い本業に手一杯な人が多い中、本業から外の世界にまで目を向けて自分の興味関心のあるプロジェクトに参加する。

優秀であれば、本業で昇進して安定の人生。転職先でも低い給与でも困るとは思えない。なぜ優秀な彼らが本業を飛び出し、さらに副業を選択するのかを考えてみた。

1.優秀な人の思考は能力の最大化で外へ向かう ‐本業の組織での限界‐

a.自分ならではの仕事に仕上げる姿勢

ひとつふたつ自分ならではの味つけをし、さらに良いものにして驚かせようと工夫して結果を出すからこそ、優秀と呼ばれる。常に期待される結果をクリアして、次の仕事には新しい挑戦を求めるが、都合よく上の仕事が回ってこないのが会社組織である。結果、難易度が高く、新しい挑戦のできる仕事への意欲が高まり、副業を始めるのは不思議ではない。

b.その自己管理能力で自分の人生をマネジメントし始める

優秀な人は、本当にやりたいことをするために”やらないこと”を決めている。それに加え、集中力と最高のパフォーマンスに備え、常にONではなく時にはOFFも意識的に入れるなど、緩急をつけた時間の使い方が上手い。このように徹底した自己管理と時間管理能力で、多くの業務を処理できるのだ。公私ともに自己管理が徹底されていれば、時間的にも精神的にも余裕が生まれ、彼らは新たに挑戦する余力と準備が何時でも出来ている。そのやりたいことが本業にない場合、副業という形をとることが増えているのだ。

c.自然と組織の中だけに納まらなくなってしまう

求められる以上の結果を出す優秀な仕事ぶり、しかし組織体制や風土によっては、正当な評価と給与、昇進に直結しないことも多い。また、正当な評価をもらえても本業の業種は変えられず、部署と職種も限られており、組織の中で自由に仕事内容を選べるのはごく一部の限られた人ではないだろうか。優秀な人にとっての仕事とはプラスαを行うもの、ゆえに常に新しい成長機会を求めている。

それが本業の組織や業界、時には職種の壁を超えることも当然起こってくる。

2.本業だけしかできない自分でいいのか ‐副業で自分の未来を描く‐

前述のとおり、本業だけでは自分の能力が活かせないと感じた時に外の世界へ目を向けるのは自然なことだ。

だが、急に飛び出したその先にも同じことが待ち受けていない保証はないため、彼らは本業を安易に辞めたりはしない。本業で蓄積した高いスキルや長年関わった想い入れもある。しかし、このまま手持ちのカードが1枚しかないのは未来が予測不能な社会で危険すぎると考えた時に、安全に新しい挑戦ができる副業に飛び込むのだろう。

最近では経験者向けの副業エージェントやフリーランスエージェント、インターンや弟子入り制度と多種多様な副業関連のサービスがある。

安心な家を持ちながら、気の向くまま幾多の新しい冒険に出るほど贅沢で心躍るものはない。そうして多くの冒険の先に、確信が持てる場所があれば居を移せばよいのである。

最後に

デジタルネイチャーと呼ばれる社会、日々の進化に適応するのは簡単ではない。「私は冒険になど出る必要がない」と思う人もいるだろう。現在の仕事に満足している人、すでに成功を手にしている人、若いというだけで仕事を選べる人、そのいずれにも当てはまる未来の真実がある。

それは本業がなくなった時、”自分の力”で社会に関われる人でないと次の行先を自由には選べないということだ。仕事に限らず、社会に対して自分の能力を発揮しようと挑戦し続ける人にだけ待つ明るい未来がきっとあるはずだ。

自分をあきらめない人にだけ見える景色の為に、今この瞬間から何か始めてみてほしい。

筆者紹介:鶴山やよい
服飾、飲食、不動産~IT企業等の幅広い業界経験を活かし執筆活動中。