就活当時、「勝ち組」といわれていた大企業に就職したのに…常に就職ランキング上位だったメガバンクですら、将来性を危ぶまれる変化の時代。
- 「このままこの会社にいていいのか?」ふと頭をよぎるも、真剣に考え込むのはなんだか怖い。
- 将来の目標と言われても明確なものはないし、今熱心に取り組めることもない。
- 新卒3年目までに比べて、自分の成長に停滞感がある。
- 漠然とした焦燥感はあるけど、どうしたらよいかわからない。
そんな”モヤモヤ”を抱えた大企業に勤務する20代の方に向けて、10冊の本を紹介します。
筆者も20代の頃、外面としてはコンサルティング業界で順調なキャリアを歩むも、内面では「自分の人生はこれでいいのか?」と”モヤモヤ”を抱えていました。その当時、キャリアや人生に対する考え方の整理を助けてくれたり、次の一歩を踏み出す勇気を与えたりしてくれたのが、毎週読み漁ったビジネス書の数々。その中から特に勧めたい本に加え、「新しいワークスタイル」をテーマに起業する過程で新たに出会い、当時の自分が知ったら感銘を受けたであろう本も追加して紹介します。

将来のありたい姿が明確ではない方へ
こんな”モヤモヤ”抱えていませんか?
- これからどんな時代になるのか不安
- その中で自分はどう生きていけばいいのかわからない
- 転職しようにも、どの業界・職種を選べばいいかわからない
ライフシフト | リンダ・グラットン / アンドリュー・スコット
これからの時代のキャリアや人生はどうなるのか?誰しも漠然とした不安を抱えるテーマに対して正面から取り組んだ、リンダ・グラットン氏の著書。
人生100年時代。会社の寿命よりも個人の寿命が長くなり、生涯1社に勤め上げる事自体が困難になった現代、一人ひとりが自分の価値観に従って主体的にキャリアを築いていく必要性を説きます。その中で自分らしく幸せに人生を過ごすための考え方が、豊富なケーススタディとともにわかりやすくまとまった一冊。
転職の思考法 | 北野唯我
転職は頭に浮かぶも、どういった選択をすれば失敗しないのかわからない人におすすめ。
2人に1人は、人生で1度は転職する時代。
自分の人生を主体的に、幸せに生きるため、会社や上司に振り回されず、十分な報酬とやりがいを両立する仕事のノウハウを、ストーリー形式でわかりやすく伝えています。これを読まずに転職するのは絶対避けたほうがよいと断言できます。
どこでも誰とでも働ける | 尾原和啓
これからの時代を象徴するロールモデルの尾原氏。マッキンゼー、Google、リクルート、楽天、など12の会社を渡り歩いた彼のキャリアに対する考え方や仕事のルールが学べます。
・いつでも辞められるからこそ最高のパフォーマンスが出せる
・自分のできること、できないことをオープンにする
・これからの仕事は失敗を前提としたDCPAが重要 etc…
仕事のスタンスを根本から見直すきっかけになります。
現状を変える勇気のない方へ
こんな”モヤモヤ”抱えていませんか?
- 現状に不満はないが、どこか自分の人生を歩んでいる実感がない
- チャレンジしたいことはあるが、周りにどう思われるのか気になる
- 今持っているものを捨てて、一歩踏み出す勇気が持てない
嫌われる勇気 | 岸見一郎 / 古賀史健
自分の人生を歩いてはいない、と感じる方はぜひ読んでください。
公私に関わらず「全ての悩みは対人関係の悩みである」と言い切るアドラー心理学。人は人、自分は自分の人生を生きるべきであり、他者に対する承認欲求を満たすために”他人の人生”を生きるのをやめないと幸せにはなれない、という厳しくも本質的な指摘が刺さります。
諦める力 | 為末大
「さまざまな可能性を踏まえて、常にベストな選択をしたい」という考えに固執し、動くに動けない人におすすめです。
為末氏の主張は次の一点。
「ベストの選択」なんていうものはなくて、あるのは「ベターな選択」だけだと思う。他の比べて自分により合う「ベター」なものを選び続けていくうちに「これでいいのだ」という納得感が生まれてくるものだと思う。
自分の才能や能力、環境などを「明らか」にし、数多ある可能性をポジティブに「諦める」。その上で、今この瞬間にある自分から一歩ずつ前に進んでいくという彼の姿勢からは、学ぶことがとても多いです。
道は開ける | D・カーネギー
「モヤモヤしているけど、自分が本当は何に悩んでいるのかあいまい」という方におすすめの本。
「悩みとは何か?」「悩みを克服するにはどうすればよいか?」この本で語られる言葉の一つひとつは当たり前のことばかりですが、忙しく目の前のことをこなしている中で、目をそらしがちだった“悩みの本質”について真正面から答えています。巷に出回る自己啓発本を10冊読むよりも本書を精読したほうが得られるものが大きいと今でも思っています。
7つの習慣 | スティーブン・R・コヴィー
言わずと知れた世界の名著。大企業新卒1年目の課題図書率No1(当社調べ)。
その当時掴みきれなかった「主体的である」「最優先事項を優先する」「Win-Winを考える」など7つの習慣に対する理解が、実務で得た実感値をもって改めて読み込むと格段に深まると思います。社会人3年目以降に是非再読してほしいです。
すぐやる!「行動力」を高める“科学的な”方法 | 菅原洋平
「失敗の恐れから考えすぎて動けない」人におすすめの本。
タイトルは”技術”ですが、単なるHowToではなく、物事の捉え方や心持ち(スタンス)まで踏み込んだ内容であり、痛いところを突かれたる指摘が多くあります。
熱心に取り組めることがない方へ
こんな”モヤモヤ”抱えていませんか?
- やりたいことが見つからない
- そもそも「やりたいことをやる」なんて子供じみていると感じる
多動力 | 堀江貴文
「熱中できることが見つからないと行動できない」と縮こまっている人に是非読んでほしい一冊。
あらゆる産業のタテの壁が溶けていく現代において、これまでの固定概念「石の上にも三年」「完璧主義」「手抜き厳禁」等がどれほど時代遅れなのかをロジカルに、バッサリ切り捨てています。
この時代を軽やかに生き抜くために最も必要な能力は、次から次に自分が好きなことをハシゴしまくる「多動力」。熱中できるかどうかは考えず、いったん飛び込んでやってみる。それも同時に。
モヤモヤを解消すべき最も有効な手段は「行動」であることを痛感させられます。
死ぬこと以外かすり傷 | 箕輪厚介
「サラリーマンは好きなことを仕事にはできない」と考えている人におすすめの本書。
自分の好きなことを実現するため、幻冬舎をまさに”使い倒している”箕輪氏の行動哲学を存分に学べます。
サラリーマンだから・・・と言い訳していた自分の弱さに向き合い、「今すぐ」「スピード」「量」を重視して「とにかく行動」しまくる。自分の中に熱狂を生むにはこれに尽きます。
【記事】「情熱を探そう」というアドバイスはもうやめよう | 馬田隆明
「やりたいことが見つからない」若者に対して、起業家や成功者たちは「情熱を持てるものを見つけろ」と言い続けてきた。でも、いまだにそういう若者が絶えないのは、そもそも「情熱を探そう」というアドバイスが効果的ではないのではないか?
この本質的な問いに対して馬田氏は「情熱を探すのではなく育もう」と語りかける。
「情熱探し」に疲れた方はぜひご一読を。