「カギは主体性」元スタートアップCOOが若手との週1プロジェクトをどうマネジメントしたのか?

秋田 将志
1985年生まれ、岐阜県出身。元株式会社みんれびの取締役副社長COO。創業期から100名規模までの事業グロースの経験を生かし、現在は、スタートアップ&ベンチャーの経営アドバイザー、ハンズオン支援をパラレルで行なっている。

終活から葬儀・供養・相続にかけてライフエンディング周辺のサービスを提供する株式会社よりそう(旧みんれび)。その創業時にアルバイトとして参画し、100名の組織まで拡大させ、取締役副社長COOとして同社の拡大に貢献してきた秋田さん。

現在はその経験を活かしスタートアップ&ベンチャーの経営アドバイザー、ハンズオン支援をパラレルで行っている。今回は秋田さんがHampoを活用し若手とのプロジェクトを行った背景とそのマネジメント方法について伺いました。

プロジェクト概要

[テーマ]
市場調査とECの立ち上げ戦略策定
[期間]
3ヶ月
[ポテンシャルズ]
HR Tech企業会社 プロジェクトマネージャー 27歳

Hampoの導入背景を教えてください。

みんれび時代にマネジメントを経験し、もともと人材育成には興味がありました。私は現在複数社からコンサルの依頼を受けており、アウトプットする場が多い状況なのですが、緊急度は低くても重要な業務が進捗していなかったため、利用するに至りました。
いくつかの案件は、すぐにリサーチ等の手伝いをしてもらうイメージも湧いたんです。

サービスの印象は、どのようなものでしたか?

自身が30代半ばとなり、20代の若手と年齢も離れましたし、独立したことでさらに若手との接点が減ったんです。いずれ自社で事業を始めようと思った際に力を貸してくれる、若手世代とのリレーションを作っておけるメリットは大きいと感じました。

また、クライアントワークで今後必要な事業計画の作成において、リサーチによるマーケットの基礎情報などはあったほうが現実的な議論になるため、予めお願いしておこうかと思いました。

面談で実際に会ってみた際のポテンシャルズ(若手)の印象を教えて下さい

面談での言葉が非常に整理されていて、賢そうだと思いました。ネット企業で広告営業とプロダクトマネージャーを経験しており、すでにある程度主体的に考えて物事を進められそうな点と、話しているうちに旺盛な知的好奇心と素直さも感じられたので、一緒に仕事ができるイメージが湧いてきたんです。

私が提供できるものとしては、ベンチャー企業を立ち上げから100名程度まで拡大させたときに身に着けた視座というか、彼(ポテンシャルズ)が今から2レイヤーくらい上にあがっていったときに活かせる経験を伝えられるかと思いました。

どのようなテーマを設定したのでしょうか?

リアルな案件でないと意味がないので、リアルなものを渡しました。私がもっている案件の中で彼が今持っているスキルをベースに自分の中でも整理した結果

  • 市場調査(デスクトップリサーチ)
  • ECの立ち上げについての方針設計

の2つをお願いすることにしました。

具体的に言うと、リサーチの案件は、立ち上げたものの、割と感覚的にやっていてアッパーがどれくらいまで売れるか?を明らかにしていないまま走っていた中小企業の案件です。今後計画を設計する上でマクロから見て市場規模を把握し、シェアの算出や整合性を取りながら進める必要を私自身が感じていました。

取り組みにあたり、今まで彼が対峙したことのない中小企業におけるリテラシーなどを伝え、相手の言語に合わせたアウトプットを意識させることで、幅広さと複数のレイヤーの目線感は伝えられそうだなと思いました。

もう一方のECの立ち上げについては、自前やモール出店といった手段がありますが、その領域において展開していく中で、集客の拡張性(SEOやキーワードのポテンシャル)、配送コストを可視化しどうしていくべきかを設計することでした。

どちらも直近でコンサルティングしている緊急度の高いものではありませんが、今後必要になると感じているものを設定しました。

テーマの進め方において、工夫された点をおしえてください

私も過去9年の経験でさまざまなマネジメントを試しましたが、部下のモチベーションの維持は怒っても続かない事に気づいたんです。

ポテンシャルズの彼が優秀だったからという前提もありますが、主体的に取り組んでもらえるように、テーマをざっくり渡して自由に設計してもらう形をとりました。
結果として予想を超えるアウトプットを出していただいたのですが、気持ちの上ではたとえ拙い出来栄えであってもダメ出しはしないスタンスを心がけ、「こんな要素があるといいよね」というコミュニケーションの距離感をとりました。

また、情報についてはキャッチアップが必要なため、積極的に伝えていきました。

取り組みの後半のフェーズは、次回のTodoを彼本人で決めてもらいました。自分で宣言したほうがコミットが上がると思ったためです。また、Todoを考えること自体がアウトプットのイメージを想像することに直結するので、その後のタスク実行の解像度につながったのではないでしょうか。

コミュニケーションとして心がけていたことはありますか?

彼がウェブマーケティングの知識経験があることは把握できたので、目線を引き上げるためにマーケ->事業->経営という観点でのフィードバックと、クライアント側の目線を意識した見せ方/伝え方を工夫してもらえるようなアドバイスを心がけました。

取り組みしながら感じた、重要な観点はありますか?

区切りの設定は、大事ですね。私たちは3ヶ月の期間でしたが、場合によっては、最初の1ヶ月はキャッチアップなどで様子を見るタイミングがあったほうが良いかもしれませんね。

また、いかに強制感を出さずに、主体性を引き出せるかも重要です。主体的に取り組んでもらうことで、ポテンシャルズ本人の学びとして得るものも大きいと思います。

取り組みの成果を教えて下さい

良かった点としては、私自身がマネジメントとして裁量を渡しながらの若手人材活用のイメージができたことです。取り組みとしてはクライアントワークのケースですが、実利としてリサーチ時間の短縮にもなり、助かりました。作っていただいたアウトプットは、クライアントとのミーティングで必要に応じて活用させていただいています。

また、彼自身の仕事へのスタンスにも変化があったようです。

  • 自分の経験の確からしさが確かめられ、自己効力感を感じられた
  • 情報の伝達を相手の目線に合わせてコミュニケーションできるようになった 

こういったフィードバックを頂きました。率直に嬉しいですね。

今後も、Hampoの活用を継続されますか?

今回Hampoを利用して優秀な若手の方との関係性が構築できましたし、自分としても若手の主体性を引き出しながらアウトプットしてもらうマネジメントを経験でき、学びになった部分があります。

私の仕事はクライアント様ありきですが、こういったリサーチや中長期的なタスクが発生した場合には、また利用させていただきたいと思いました。ありがとうございました。

編集後記

落ち着いた雰囲気で淡々と語る秋田さんの言葉の節々から、豊富な経験を消化し言語化して伝えられる人という印象を受けました。ポテンシャルズ(若手)に必要なスキルと経験を見抜き、裁量を与えながらコミットを高めていくマネジメントと、相手の認識力を高めるフィードバックの数々は仕事の”主体性を引き出す任せ方”として非常に参考になりました。

筆者紹介:河田英之
証券会社、グリー株式会社等を経て、大手IT企業に入社しマーケティング/事業企画を担当。自身のキャリアチェンジや副業経験から、「新しいワークスタイルの創造/支援」を志し株式会社1ttanに参画。 プロフェッショナルズとポテンシャルズ(若手)を繋ぐファシリテーターと事務局を担当。